2017春プラハの旅 クトナー・ホラの骸骨教会

今回はプラハに5泊というのんびりした旅だったので、プラハから日帰りで行けるエクスカーションに出かけることにしました。
プラハから日帰りで行ける観光地としてはいくつか候補があります。
最も人気なのがチェコ南部にある美しすぎる町と言われている「チェスキー・クロムフル」です。
今回も候補のナンバーワンだったのですが、プラハからはバスで片道およそ3時間というのがネックで却下になりました。
それからカラフルで可愛らしい家が軒を連ねる絵本のような町「テルチ」。
こちらもプラハからバスで片道3時間弱というのと、それほど興味がそそられなかったので却下です。
チェコ以外に目を向けるとドイツのドレスデンなんかは列車で2時間程度で行くこともできます。
ドレスデンはけっこう悩んだのですが、結局最終的にはプラハから列車で1時間程で行くことのできる「クトナー・ホラ」に決定しました。

クトナー・ホラへはプラハ本駅から1時間に1本ほど列車が出ています。
まずはホテルからトラムに乗って地下鉄C線のFlorenc(フローレンツ)駅へ行きます。
Florenc駅から1駅のHlavni Nadrazi(フラヴニー・ナードラジー)駅で降りて地上にあがるとそこがPraha-hlavni nadrazi(プラハ本駅)駅になります。
まずはチケット売り場でクトナーホラまでの切符を購入します。
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日本のみどりの窓口のようなところがあるのでそこでチケットを購入します。
乗車するのはプラハ本駅を9時22分のに出発する列車です。
チケットを買い終わったのがけっこうギリギリで駅構内や列車の写真をゆっくりと撮影する暇はありませんでした。
おまけに最初間違ったホームに行ってしまって(というか出発ホームの案内表示が間違っていたと思います)慌ててホームを移動したので余計にバタバタしてしまいました。
ギリギリで列車に乗り込むと思った以上に混んでいます。
自由席と指定席の区別がわからずにウロウロしていると、1席空いてるのを見つけました。隣に座ってたおばちゃん曰く、座席の横の壁に予約表が貼っていない席は空いているんだそうです。言われて見回してみると確かに何か予約表のようなものが貼ってある席とない席があります。こちらの席は何も貼っていなかったのでどうやら空いているようです。
それにしても、いちいち全ての指定席に予約表を貼らなければいけないなんてけっこう手間だと思うのですが・・・。

今回乗った9時22分の列車は、途中のkolin(コリン)という駅で乗り換えなければなりません。
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9時58分発の列車に乗り換えます。
実際はコリンへの到着は5分以上遅れたので既に発車予定時刻を過ぎていたのですが、乗り換え予定の列車も遅れていたので余裕で間に合いました。
プラハ本駅の出発時刻は時刻表通りだったので、チェコ鉄道はなかなかやるなと思っていたのですが、やはり日本のようにダイヤには正確ではないようです。
コリンからは10分程度でkutna Hora(クトナー・ホラ)に到着しました。
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クトナー・ホラ駅から最初の目的地のセドレツ納骨堂へは1番のバスに乗るのが便利なので、止まっていた1番のバスに乗ると「このバスは20分後に出るので、納骨堂まで歩いても10分だから歩いて行ったほうがいいよ」と運転手さんに言われたので歩いていくことにしました。







・・・が歩いて間もなく雨が降ってきました。けっこう本降りです。やっぱりバスで行けば良かったわ。
駅のインフォメーションで貰った地図を頼りに、あまり人気のない道を歩き目印のバス停のすぐ横の道を右折すると目的のセドレツ納骨堂が見えてきました。

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どんよりとした雨模様の空と、お墓越しに見える教会は、なにやらおどろおどろしい雰囲気です。
そしてこちらの教会の内部は本当におどろおどろしい雰囲気なのです。
というのも、こちらの教会は約1万人の骨を使って内部の装飾が作られているのです。
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入り口を入るといきなり骨で作られた飾りがお出迎えしてくれます。
しかしこんなのは序の口です。
階段を下りると両脇にあるのが人骨の山です。
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あまりに無造作に山のように積んであるので、最初パッと見ただけではこれが何なのかとっさには理解できないかもしれません。
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これだけあるとレプリカのような気がしてきますが、やはりそこにあるのは間違いなく人骨なのです。
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こちらの教会内部の装飾をデザインしたフランテシェク・リントという方の名前も人骨で記されています。
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礼拝堂の真ん中には人骨で造られたシャンデリアがかかっています。
このシャンデリアには人体全ての骨が使われています。
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天井の装飾ももちろん人骨です。
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微笑みを浮かべる天使の後ろにも人骨が・・・。
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こちらはこの教会の後見人であったシュヴァルツェンベルグ家の紋章です。

13世紀に聖地エルサレムのゴルゴダの丘の土がこの場所にまかれたことが、この場所が神聖なものであるとされた始まりだそうです。そのために、この墓地への埋葬希望者がヨーロッパ各地からあらわれました。また14世紀のペストの流行、15世紀のフス戦争による死者なども含め約4万人の骨が埋葬されています。
フランティシュク・リントによって人骨で教会内部の装飾をされるようになったのは19世紀に入ってからです。
およそ1万人分の人骨を使われているのだそうです。

この人骨の装飾を不気味だとか悪趣味だとか感じる人もいるかもしれないですが、何かそういうものを超えた神々しさのようなものを感じました。
好き嫌いの分かれる場所だと思いますが、個人的には是非とも見学していただきたい教会です。


by tiki-tiki2005 | 2017-04-26 21:04 | *2017 春 プラハ | Comments(0)

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